たけし監督、客入る映画撮った 14作目「アキレスと亀」制作発表

2008年4月10日 中日スポーツ

北野武監督(ビートたけし、61)が9日、東京・調布の日活撮影所で、自身14作目の映画「アキレスと亀」の製作発表を行った。1997年のベネチア国際映画祭グランプリ「HANA-BI」以来の夫婦もの。たけしは、前2作「TAKESHIS’」「監督・ばんざい!」に続く「3部作の完結」と、海外映画祭にも意欲をみせた。

 夢を追い続ける画家と彼を愛し続ける妻の物語。会見には、主人公の画家役のたけしと妻役の樋口可南子(49)、若き日の夫婦を演じる柳ユーレイ=今作のみ柳憂怜(45)、麻生久美子(29)が出席した。

 「むちゃな映画を2本やったんで、たまには客の入る映画を撮らないと」と気合の入るたけし。北野作品初参加の樋口と麻生には「結構ひどい格好もさせたけど、器用にやってくれた」と高い評価。樋口は「恥ずかしくもあり、うれしくもあったけど、たけしさんについていきます」と良妻ぶりを見せた。

 夫婦ものだが、芸術の才能があると勘違いし、夢に追い付けない男の悲劇を重ねたという。役者の葛藤(かっとう)、映画監督の自己批判をした前2作に続く今作には「才能のない人も芸術をすべき、評価に関係なく映画も撮るべきだ、の意味を込めた」と説明する。

 ベネチアが有力視される映画祭出品については「海外に行くことになると思う」と言う一方で、「日本でどうして当たんないかな。海外で“マエストロ”と呼ばれるのに、日本だと“あいつ”だしな」とぼやきも。

 劇中で、たけしは画家の象徴というべきベレー帽姿や、コンテンポラリー作家の作品を模した約70点の自作の絵などを披露する。今秋公開。
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