オダギリジョー×麻生久美子という「時効警察」コンビ再び!
岩松了監督作「たみおのしあわせ」の独自ワールドが面白い

●2008.4.17(木)更新 MovieWalker

「監督の書く台詞は、今まで見たことないくらい
すごく魅力的で、ユーモアたっぷりです」
(麻生久美子)

 オダギリジョー、麻生久美子という人気ドラマ・シリーズ「時効警察」(2006・2007)のふたりが再度タッグを組んだ「たみおのしあわせ」。しかもメガホンをとったのは、同ドラマの熊本課長役でおなじみの岩松了だ。劇作家で演出家、脚本家、俳優と、バラエティ溢れる分野で活躍中の岩松だが、オムニバス以外の長編映画の監督&脚本を務めるのは、「バカヤロー! Ⅴ エッチで悪いか」(’94)以来16年ぶりとなる。

 お見合いをして結婚間近の息子・民男と花嫁候補の瞳、その父親・伸男と、伸男と密かに交際している部下の宮地、突然ニューヨークから帰ってきた亡き妻の弟・透。そんなどこか凸凹した人間模様が、岩松監督独自のあたたかみとシニカルさをもった視点から描かれる。
 そこで今回、岩松組に参加した麻生久美子をはじめ、原田芳雄、小林薫、大竹しのぶと言ったベテラン演技派スターたちと、音楽を手掛けた「勝手にしやがれ」の武藤昭平らが完成披露試写会の舞台挨拶に登壇した。ちなみにオダギリジョーは、残念ながら現在仕事でブラジルに行っており不在だった。

 本作は岩松了がもともと20数年ぐらい前にテレビ・ドラマの脚本として書いたものだったがボツになり、その後稿を重ねて、映画化に至ったものだとか。
「スタイルジャム(本作の配給会社)の甲斐さんに拾ってもらい、“みなしご”から“一般のご家庭”に戻ったという感じでございます」

 オダギリジョーと麻生久美子の「時効警察」のコンビについては。
「オダギリくんと麻生さんのキャスティングを決めたのは『時効警察』よりも前で、テレビが始まる前に、決めてたことだったんです。でも、途中で企画がぽしゃってしまったので。麻生さんにはまだ言ってなかったんですが、そうこうするうちに『時効警察』が始まったんで、ある意味、声をかけやすくなりました。オダギリくんも現場で口ぞえしてくれたみたいです」

 先日、私生活でもゴールインした麻生久美子は、劇中で民男の花嫁として、美しいウエディング・ドレス姿を披露している。
「やっぱりドレスは気分があがりますね。すごく嬉しかったです」と麻生。
 また、岩松の脚本については
「監督の書く台詞は、今まで見たことのないくらいすごく魅力的で、ユーモアたっぷりです。いろいろな作品に出させていただいてますが、こんなに台詞を言うのを楽しみにしていた映画は、今回が初めてなんじゃないかなって思います」とべた褒め。

 オダギリジョーの父親・伸男役に扮した原田芳雄は、役作りについてこう語った。
「監督が岩松さんですからね。いろいろなことを考えながら演じました。おどけてみたり、時には台詞に辛らつさが隠されていたり、ひねくれていたり、一筋縄ではいきませんでしたよ。現場ではオダギリさんのリアクションでハッと気がついたり。でも、監督のダメだしはすごいんです。監督のストレートな指摘がとてもありがたかったです」

 伸男と透のふたりに思われる女性・宮地を演じた大竹しのぶは、現場についてこう語った。
「岩松さんの台詞はいつも楽しいです。過酷なスケジュールだったんですが、監督としての岩松さんは、本当なら怒ったりイライラしたりするような場面でも、映画を撮ってることを楽しんでらっしゃるので、とても素敵でした。撮影の合間には、薫さんとジョー君と愛について討論したりしてました(笑)」


 宮地と恋に落ちる透役の小林薫も、岩松監督についてこうコメント。
「岩松さんは万人に優しいところがあり、芝居の稽古ではそうでもなくてイジワルなんですけど、映画の現場になると人間が変わって、ものすごくやさしいんですよ」
 と言われた岩松監督は、こう返した。
「映画は、ハイOK!って終わっていくから、すごく人間関係がいい状態で終われるんです。舞台はひと月とか、とじこもって稽古するから、調子にのってる役者とかを見ると『何調子のってんだ』みたいな気持ちになっちゃうんだけど、映画はハッピーな人間関係で終われるから本当に楽しい」

 そして、岩松ワールドを彩る映画音楽担当の「勝手にしやがれ」の武藤昭平は、本作の音楽についてこう語った。
「岩松監督から『僕ね、音楽のこと全然わからないから、だから、とりあえず自由に作って』と言われたので、ある程度僕が作って提出したんですが、どうしても結婚式のシーンの曲に悩んでしまったとき、監督に相談したら『アレだよ、結婚式、日曜日!!』って。それを聞いたらすんなり曲ができたんです(笑)」

 それぞれの個性が化学反応を起こした本作こそ、ザッツ・岩松ワールド! どこかゆるくて、でもどこか辛らつで、ふわふわしてるけどリアル、といういろんな要素が交じり合った本作をぜひ堪能してみて。

(取材・文/MovieWalker編集部・山崎伸子)
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