麻生久美子「2人のお母さんありがとう」…報知映画賞表彰式

◆第32回報知映画賞・主演女優賞 表彰式が17日、東京・港区のザ・プリンス パークタワー東京で行われた。「夕凪の街 桜の国」(佐々部清監督)で主演女優賞に輝いた麻生久美子(29)は母親・春代さん(53)が見守る中、劇中で母親役を演じた藤村志保(68)から花束を贈られると、感激の涙。“2人の母親”からの祝福に「すごいたくさんすてきな女優さんがいる中、私を選んでいただいて」と喜びをかみしめていた。

 絶対泣くまいと決めていたが、こらえきれなかった。自らの名前が呼ばれ壇上へ。麻生が演じた皆実(みなみ)の母親・平野フジミ役で共演した藤村から「おめでとう!」と声をかけられると、真っ赤になっていた目から涙がこぼれ落ちた。

 「泣かない自信があったんですけれどね。突然、映像が流れると畳みかけられるように次々と…」。賞への喜び、役作りで悩んだこと、つらかった撮影…。さまざまな感情が渦巻いた。視線の先にはお世話になった人々が笑顔で拍手をしている。その中に実母・春代さんの姿もあった。「こういうところに来ると、私が成長しているところを見せられると思って」。実家の千葉で暮らしている母親を呼び、ちょっぴり恩返しできたことが麻生はうれしかった。

 「生みの母と育ての母。いやいや、生み育ての母親と仮の母親ですかね」。パーティーで藤村から声をかけられると春代さんと顔を見合わせて声を上げて笑った。映画の中では友達のような母娘を演じた。藤村から「久美子ちゃんは、この映画でひたむきに一生懸命。役になりきるための努力を目の当たりにしました」と賛辞を贈られると「本当に第2のお母さん。すごくあったかくておちゃめで、人生に役立ついろいろなことを教えてもらった」と感謝した。

 メガホンを執った佐々部清監督(49)にも久々に再会。「現場で私がずっと皆実でいられるように、自然に接してくれた」。賞へと導いてくれた監督と談笑。「佐々部監督とはいつ会っても久々という感じがしない。『夕凪―』が今でもいろいろなところで上映されている。高校などからの(上映)依頼が多いと聞いて『うれしいね』って」。現在の日本映画ではまれな息の長い作品になったことを喜んだ。

 晴れの舞台への衣装は、受賞が決まったときから決めていた。親友のデザイナー・福田春美さんのブランド「トリプティック」の純白ドレス。「服はもちろん、映画のときの精神状態まで全部知っている、本当にお世話になっている親友です」。悩みなどを相談してアドバイスを仰いだ友達と同じ場所で喜びを分かち合った。

 女優としてだけでなく一人の人間として。さまざまな人に支えられていると実感できた瞬間が麻生久美子はたまらなくうれしかった。

 ◆麻生 久美子(あそう・くみこ)1978年6月17日、千葉県生まれ。29歳。94年「三菱電機・ハイビジョン」のCMでデビュー。98年「カンゾー先生」(今村昌平監督)のヒロイン役で報知映画賞助演女優賞などを受賞。最近はドラマ「時効警察」でコミカルな演技を披露。イランの巨匠アボルファズル・ジャリリ監督の「ハーフェズ ペルシャの詩(うた)」が2008年1月19日に公開される。

 ◆夕凪の街 桜の国 原爆で父、妹を失いながらも母・平野フジミ(藤村志保)と明るく暮らす皆実(麻生久美子)は会社の同僚・打越(吉沢悠)と愛をはぐくみ始めたころ、原爆症に苦しめられ、26歳の若さで亡くなる。50年後、皆実の弟・旭(堺正章)の娘・七波(田中麗奈)がふとしたきっかけで、伯母・皆実の思い、家族のルーツを知る。こうの史代の人気漫画を映画化。

 ◆藤村志保「久美子ちゃんは情熱持ってる」 藤村志保は大映時代にスター女優として市川雷蔵、勝新太郎とたびたび共演。映画の隆盛を熟知しているだけに「久美子ちゃんは映画への情熱を持ったいい子よ」と期待する。薄着の麻生を見ると「寒くない? 風邪ひかない?」と我が子を心配するような優しさも。「夕凪―」では「私は小1で終戦を迎え、空襲も知っている。撮影現場で数少ない戦争を知る者として責任を感じながら演じました」と振り返っていた。

(2007年12月18日06時02分 スポーツ報知)
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